先人たちが耕した土壌

先週末は神戸で日本音楽療法学会がありました。

ニュースを見てみると、会長の日野原重明さんはもちろん、
鳩山元首相夫人の幸さん、湯川れいこさんら著名な方々が
お見えになったようです。
「音楽には人に勇気を与え、ハッピーにさせる力がある」と鳩山幸さん。

音楽のすばらしさは先人たちが十分に伝えてきた。

では、音楽“療法”はどのように人の役に立つか、
セラピストはどうすればよいか。

ボランティアの自己実現ではなく、サービスを提供するプロとして。
知を体系化していくことが私の役割です。

記事:「音楽療法」の効果 座談会でアピール 神戸で鳩山幸さんら参加

施設とボランティアの関係

今日は金山峰之さんにお誘いいただき川崎市中原区の
通初介護(デイサービス)事業者連絡会に出席しました。

テーマは“ボランティア”。
地域のボランティアの方が10組近くあつまり、それぞれPR。
歌や、体操、ドッグセラピーの方も。私もPR時間をいただきました。

「音楽療法が仕事になるのですか!!どうやっているのですか?」
「同法人別事業所で音楽療法をやっています。具体的に教えていただけませんか?」
PR後にはみなさんから声をかけていただき、ありがたかったです。


ボランティアといえば、昨夏リリムジカが主催した、
知的障害のあるたちとのバーベキューが忘れられません。
「子どもはYMCAなどいろいろ連れて行ってもらえるけど、
大人になるとそういった機会が少ない。」
あるお母様に教えていただき、柴田と一緒に計画を立てました。

メンバーは青年4人とお母さん1人。それとボランティアさん2人、柴田、私。
駆けつけてくれたボランティア2人は、柴田の友人と私の友人です。
1人は学生、1人は銀行員でした。

こういったケース。初めて来たボランティアの方には、
補助的な役割をお願いするケースが多いです。
しかし私たちはあえて、ボランティア2人に
4人の青年のうち2人とペアを組んでもらいました。

「Kくんはある程度言葉がわかります。いろいろ聞いてみると、
言葉がかえってきて楽しいですよ。」
「Mさんはいろんな歌をしっています。歌いかけてみると、
反応して歌ってくれるかもしれません。」
考えうる限りの説明を、事前にしておいた。

シトシトの雨が降る中、手をつないで山道アップダウン。
バーベキューでは隣にすわり、お肉をとったり、おしゃべりしたり。
ハードな一日。

終了後、学生のボランティアが言いました。
「今まで実習で障がい者施設に行ったことがあるけど、実は心は冷めていた。
けど、今日一日○○ちゃんとすごした。滑りやすい道で
つないだ手を離したら何がおこるか!緊張感のある一日だった。
最後わかれるとき、彼女は手をふってくれたんだ。
今日、障がい者に対するイメージは変わったと思う。」

銀行員のボランティアは言いました。
「いつもお金を扱う仕事をしているけど、現実感、生の仕事感を
感じる機会はなかなかなかった。今日一日○○くんとすごして、
語弊があるかもしれないけど、すごく、仕事をしている、
という感じがしたんだ。会社の研修にしたいくらいだよ。」

想像以上の反応。うれしかった。
今までにない体験が感動を生んだのだと思う。


ボランティアや私たちリリムジカのような外部資源を
上手に活用して施設を運営することは、地域に根付いた施設づくりや、
風通しをよくする上でとても大事なことだ。

「ボランティアでお金をもらっていないから要望がいいづらい」。
逆に、「どこまで施設に聞いたらいいかわからない」。
両者遠慮しあっている状態はもったいない。

施設とボランティアどちらからでもいい。
勇気を出して「事前に打ち合わせをしたいので30分早く来てください」
「この方に対する接し方はさっきの感じで大丈夫ですか?」
たくさんコミュニケーションすることだと思う。
 

認知症でも、できる、楽しめる

昨日のグループホーム活動発表会、丘の家清風の
スタッフさんもブログで報告してくださりました。

出番を待つ間・・・客席で座っていたものの、
シーンとした中、「まだ帰らないの?」と一人が言いだすと、
「そうよねぇ」と連鎖反応が・・・
想定していましたが、内心焦る

会場後方でこのときの様子を見ていました。
このとき丘の家清風のスタッフNさんが、
利用者さんと一緒にササッと外へ。
(引き止めてる?いや、私が一緒に外へ行くわ!)
一瞬の判断。Nさんの頼もしい表情が見えました。
その後、利用者さんは無事ステージに間に合いました。

会場にいらしたお客様の中に、
「(認知症でも)けっこうできるんですね」という反応があったそうです。
聞きたかった言葉が聞けました。感涙
“認知症って・・・できないんでしょ?”というマイナスイメージを持っている方に、
“認知症でもできる、楽しめる”ってことを、少しでもわかってもらえたら。
利用者に舞台に上がって頂く意味は、そこにあったのですから

認知症のイメージって、ある意味外国人が抱いていた
固定化した日本イメージと一緒ですね。
徘徊、暴言、妄想。フジヤマ、ハラキリ、ゲイシャ。

固定化していたイメージをノックする。
そういう面ばかりじゃないよ。
日本にはクルマもある、マンガもある、味屋もある。
認知症で、できることがある、楽しめることがある。

リリムジカのミッションに「世界の介護福祉文化の発展に寄与する」という
メッセージがあります。前向きな視点が広がって行くことも、文化の発展だと思います。

町田市グループホーム活動発表会

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昨日は町田市グループホームの活動発表会。町田市の各グループホームが
自分たちの活動をご家族や関係者に向かって発信する場です。

日ごろのムービーや写真を流すホームや、職員さんが利用者さんに
インタビューをするホーム。多彩な発表がみられました。

リリムジカが月に2回音楽療法を行っている丘の家清風さんの発表では、
利用者さん、スタッフさんと一緒に柴田もステージへ。

“赤とんぼ”の曲をうたいながら、利用者さん、
スタッフさん一緒にトーンチャイムを演奏しました。

一回歌ったあとは、会場のみなさんにもトーンチャイムをお渡しして。
みなさん、積極的に楽器にさわってくださりました。

“~とまっているよ、竿の先”
合唱と、みなさんのトーンチャイムが、場内にしっとり響きました。


終了後は他のグループホームの利用者さん、職員さんから
「楽器にさわれて楽しかったよ~」とお声をいただきました。
また、利用者A様の娘さんたちが柴田に声をかけてくれました。
会場外で、“とーん”。姉妹そろってトーンチャイムを
楽しんでいただきました。

丘の家清風のスタッフ小方さんからは、以下のコメントをいただきました。

8名がステージに上がれて、上がってもツンツンして
やらないかもとも想定できたA様やS様、H様がかなり一生懸命
トーンチャイムを鳴らしていたのを見て、すごく感激しました。
日頃の成果が今日に繋がり、今だから実感する音楽療法の効果を
またひとつ味わうことができました。

小方さん、丘の家清風のみなさん、会場のみなさん、ありがとうございました。