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特養 さつき荘実践報告会を観覧しました。

先週金曜日は世田谷区の特養「さつき荘」さんの実践報告会でした。

テーマはケアプラン、人財育成、ターミナルケアの3つ。
それぞれの要旨とコメントを付したいと思います。

0.導入

介護保険になって、サービスを選ぶ時代と言われるようになった。
これからはさらに、地域がサービスをつくるようにしていきたい。

今年で5回目となったさつき荘の実践発表も、
地域との連携を深め地域福祉を充実する主旨の延長上にある。

アクティブ福祉等、多団体、法人合同での実践発表は
数回見てきました。
これはさつき荘さん単独。しかも会場400人。
会を知ったとき、多いに驚きました。

人の手による介護サービスにおいては
サービス提供地と受益地が同一。
この観点から地域に取り組みを発表し直に反響を得る
タイプの発表会は有意義。

1.さつき流ケアプラン

ケアプランは利用者と一緒につくる。

さつき荘では利用者がケアプランを見て
思わず「いいねぇ」と言いたくなるようなプランを
良いプランとする。

ケアプランのモニタリングについて、
以前はケアマネが中心だったが介護職も
これに取り組むようになった。
担当職員がケアプランを意識するようになった。

ケアプランを作成される。
いったいどのように感じることなのかを知るために
新人職員が先輩職員のケアプランを書く試みを行った。
“まさか、私がこんな風に思われていたとは!”
人生の大先輩のケアプランを立てることの恐れ多さ、
そして意味、意義を体感できた。

ケアプランは○○ができない、××ができないという
だめだしをするのではない。
☆☆をするという喜びのプランであるべきだ。

評価の蓄積は経験となりその人の専門性を高める効果がある。
音楽療法で云えば、80代東京出身でお勤めされていた方だったら
「東京のバスガール」とか「リンゴの唄」がお好きな可能性が高い。とか。

一方、客観的な評価を過度に優先すると、
その人の個別性を無視した判断をする可能性がある。
ダメだしのケアプランとはこのことであろう。

データは覆る可能性があることを前提に、
過去の事例として提示するというのが
ちょうど良いバランスであると考える。

2.さつき流人財育成

介護保険が始まり、民間企業が参入するようになった。
競争が生まれたということである。
お客様に選ばれるサービスを提供する必要がある。
誰がサービスをつくるのか、それは人である。
ゆえに人が重要。だからさつき荘は人財育成に取り組む。

また、ケアという仕事は
人の人生、生活、死にふれる仕事。
高い人間性と人間力が求められる。
この観点からも人財育成が重要である。

なぜさつき荘で人材育成を行うか?
(1)利用者の幸せのため
(2)良いニッポンをつくるため

(1)は云わずもがなであるが、
(2)のレベルに至るまで取り組みたい。

まずは自分たちが心優しき者になろう。

人財育成の実践は3つある。
・人財5か条の策定(情熱、倫理観、社会常識、ホスピタリティ、プライド&JOY))
・クレドの作成
・キャリアパス

人財5か条の中にある社会常識の実践として、
「全職員が名刺を持つ」というものがありました。
社会の中で働く。社会の中で成長する。
このときに“あ、名刺持っていないんです”では済まない。
いたたまれない思いをする。
一人ひとり、名刺をもつ。
チームの一員である自覚と誇りを視覚化する上で
重要なことである。

キャリアパスの実践として、さつき荘独自の
階層基準と研修プログラムを策定した。

研修プログラムは17。すべて自製。
職員独自で資料、内容、レジュメを作成。
リハーサルも行っている。

さらに、講師として求められる特性を
ゴールドスタンダードと名づけて策定した。

現場に全力投球している者だからできる
覇気ある研修。
パッケージ化して値段をつけてはどうか?
介護保険外の収入にもなる。
世の中ではフライトアテンダントがホスピタリティの
職業として認知されている。
人々の尊敬も集めている。
介護のホスピタリティ実践家、講師が
他業界の手本になる。
イメージは自ずと変わる。

3.さつき流ターミナルケア

平成22年、さつき荘の事業計画に
「ターミナルケアの充実」を盛り込んだ。

さつき荘では、死をタブーにしない。

「私、もう死にたいわ」

こんなとき、どうするか。

「さびしいこと云わないで。ほら、おやつの時間よ。」

はぐらかしは、しない。

「もう死にたいわ」の内にある思いに耳をかたむける。
本当に言いたいのはなんだろう?


家族懇談会で、家族の思いを聞いた。
どんな風に死を迎えてもらいたいですか。

・苦しませたくない
・自然に見送りたい
・最期はさつき荘で

利用者にも訊いた。
「どこで最期を迎えたいですか?」
「口から食べられなくなったらどうしたいですか?」

こういうことを訊ける。
そんな人間関係の構築につとめた。

質問にこたえてあげたい。
この人に本心を打ち明けたい。
互いに。
そういう関係をつくる過程が
大いに有意義である。

脳梗塞で胃ろうになった入居者。
かつてラーメン店をやっていた。
しょうゆラーメンが好き。
「ラーメン食べたいですか?」
「食べたいねぇ」とご本人。
ラーメンを食べられるようにがんばった。
少しずつ食べられる量が増加。
ラーメンをすすると、一言。「うまい」
今では1日3食ご自身で召し上がっている。

入居されたその日から旅立ちまで、
その方らしくすごせるように。
これがさつき荘流のターミナルケア。

ある大富豪の話を思い出しました。
あらゆる物を手に入れる富を得た彼が、
ある日すべての財を投げ打って文無しになった。
なぜか?
どこに行っても、表面上のサービスがついてまわる。
お客様、お客様。
そこに心はあるのか?
空虚だった。

レッテルではなく、心で向き合う。
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